2013年から「PM2.5」が
たびたびニュースで取り上げられるようになりましたね。
中国における大気汚染は過去最悪レベルになっています。
しかし、まだまだ日本ではPM2.5は認知度が低く、
その危険性が浸透していませんが、特に花粉症が流行する春は注意が必要です。
そこでPM2.5が及ぼす症状と危険性をご紹介しますね。
PM2.5とは?
PM2.5の「PM」とは、「Particulate matter」の略で、「粒子状物質」のことです。
その中でも「PM2.5」は、「2.5マイクロメートル以下のPM」ということです。
この2.5マイクロメートルがどのくらいの大きさなのかというと
髪の毛が70マイクロメートル、スギ花粉が40マイクロメートルですから、
相当小さな粒だということがわかると思います。
では、なぜPM2.5が問題になっているのでしょうか?
それは、PM2.5は粒子の大きさが小さいため、
吸い込んでしまうと肺の奥深くにまで入り込み、
喘息や気管支炎など呼吸器の健康被害を引き起こしやすくなるからです。
本来なら、鼻やのどで留まっていたものが、
非常に小さな粒子であるため、奥まで入り込んでしまうのです。
そして、PM2.5の中でもさらに小さな粒は、
溶け出した物質が血液に取り込まれ、
呼吸器以外の健康被害を及ぼす可能性もあります。
この小さな粒の1つ1つは目で確認することはできませんが、
PM2.5が集まると「煙」という形で確認できるようになります。
中国で発生しているスモッグは、肉眼でハッキリ確認できていますから、
相当な量のPM2.5が集まっていることがわかりますね。
PM2.5が引き起こす症状
PM2.5が引き起こす症状は以下のものが考えられます。
- 目のかゆみ・痛み
- くしゃみ・鼻水
- 喉のかゆみ・違和感
- 咳が止まらない
- 気管支炎
- ぜんそくのような症状
これらの症状は初期症状で、初期症状が出たら早めの対策が必要です。
その後の健康被害は吸い込んだPM2.5の種類によって変わります。
その影響は、
- 肺炎
- 肺がん
- 喘息
- 気管支炎
- 花粉症の悪化
など様々な範囲で影響を及ぼし、
今後は呼吸器系のみならず、脳や心臓疾患も増加すると考えられます。
中国紙の「21世紀経済報道」によると、
PM2.5などの大気汚染の影響で、
2010年の1年間で中国全体の死者数の15%に及ぶ123万人が死亡したとされています。
PM2.5は目に見えないため、本当に恐ろしいです・・・。
特に春は要注意
(出典:政府広告オンライン)
PM2.5は中国で発生するものだけと思われがちですが、
中国だけでなく、多くの人が集まる日本の都市部や工業地帯でも多く発生しています。
特に春先の3-5月にかけて濃度が上昇する傾向があり、
しかもこの時期発生する中国からの黄砂の影響で、中国のPM2.5が上空の風に運ばれ、
日本の広い範囲で影響を及ぼすと考えられます。
さらに花粉症の人は花粉に付着したPM2.5が体内に入り、
花粉症が悪化し、さらに健康被害を及ぼす可能性があるので要注意です。
PM2.5などの大気汚染粒子の予測は以下の動画で確認できます。
⇒ SPRINTARS大気汚染粒子動画
これを見ると中国で真っ赤な大気汚染が、日本に流れてきているのがわかりますね。
PM2.5は非常に小さな粒子なので、
酷い状況にならないと目に見えません。
ですが、少なからず空気中にPM2.5は存在しています。
自分自身でPM2.5の状況を確認し、
マスクの着用や空気清浄機を使うなどして
事前に対策をおくことが大切です。