そろそろお花見の季節ですね♪
お花見は今や日本の伝統行事として当たり前のように行われますが
なぜこのように、お花見が生活染み付いたのでしょうか?
花見の意外な由来を知っておけば、
ちょっとした雑学として、話のネタにできるかも♪
花見の由来
花見の由来には2つの説があります。
どちらの説も面白く、昔から日本人は桜が好きなんだなあと感じます♪
①貴族たちの花を見ながら歌を詠む会が「花見」
この説によると、奈良時代から平安時代にかけて、
貴族たちの間で行われた花を見ながら歌を詠む会が「花見」の由来とされます。
今では、花見と言えば「桜」ですが、
昔の花見と言えば「梅」でした。
その証拠に、「万葉集」では、
「梅」を主題にした歌が多かったのですが、
中国からの遣唐使が廃止された後の「古今和歌集」では、
「桜」を主題とした歌が多くなりました。
②農村民族の風習
2つ目の説は、奈良時代よりももっと昔の日本の農村民族の風習という説です。
古代日本の農村では、稲がお金のようなものですから、
稲を無事に収穫できるように「サ神」という神様が信じられていました。
桜は「サ神」が山から田に下り、
田植えの始まりを知らせる役割を果たしていたと考えられています。
ですから、桜の開花はサ神が桜の木に降りてきたことを知らせるものなので、
桜が開花すると、桜の根元に酒や食べ物をお供えしたそうです。
そして、サ神が降りてきていると信じられている間の満開の桜の下で
秋の収穫をサ神に祈っていたと言われています。
今の花見の風習は、「人間」が楽しむものですが、
昔は神様のおもてなしをする風習だったと言えますね。
では、なぜ桜が開花するとサ神が降りてくることを示すのでしょうか?
サクラの「クラ」は、神霊がしずまる座を意味しています。
かまくらの「クラ」も同じ意味だそうです。
したがって、「サ神」がしずまる場所として「サ”クラ”」に
「サ神」が降りてくると信じられていたんですね。
桜と花見にこんな意味があるなんてビックリですよね。
それを現代まで受け継いていることもまた凄いです。
その他、サ神が関係している言葉は以下のようなものがあります。
探せばもっと「サ」が付くものでサ神と関係するものはありそうですね。
- “サ”ケ=酒
- “サ”カナ=肴、魚
- “サ”オトメ=早乙女
- “サ”拝む=しゃがむ
- “サ”ナエ=早苗
- “サ”カイ=境(人間と神様の境界線)
- “サ”サゲル=捧げる
- オ”サ”ガリ=お下がり
庶民に広まったのは江戸時代
江戸時代以前は、貴族・武士の習慣行事でしたが、
庶民の間に広まったのは江戸時代でした。
江戸時代に徳川吉宗が都市計画(享保の改革)の一環として、
江戸一帯に桜の植樹を行い、宴会好きの江戸っ子の間に広まっていきました。
その時に植えられたのが、今や桜の代表格となっている「ソメイヨシノ」です。
飛鳥山公園や隅田公園などが徳川吉宗によって植えられたことで有名ですね。
東京に桜の名所が多いのも、
江戸時代に多くの桜の植樹が行われた名残です。
時代は変わっても、感性は変わらず桜を守り続けてるのは素晴らしいですね!